手関節

手関節整形外科テストまとめ|迷ったらここ

「評価に自信が持てない…』
その迷いは、患者さんにも伝わっています。

整形外科テストをマスターすれば「治療対象」が明確になります。

明確な評価·治療は、患者さんの大きな安心感へと変わります。

この記事は、「迷い」「確信」に変えたい学生·新人のためのツールです。

30秒で次にやるべきことがわかる評価フローで、今日から狙った評価を始めましょう。

《まず見る(症状から判断)》

👉【橈側】が痛い(ド·ケルバン)

👉【尺側】が痛い(TFCC)

👉【橈側】が痺れる(手根管)

👉【尺側】が痺れる(ギヨン管)

※気になるテストをタップして下さい

✅手関節【橈側部】が痛いならこれ

部位:橈骨茎状突起部
疑い:ド・ケルバン(狭窄性腱鞘炎)

👉Eichhoff test(動:母指握り込み)

👉Finkelstein test(動:母指尺側内転)

※痛みに注意!まずはEichhoff test(自動)から優しく確認

✅手関節【尺側部】が痛いならこれ

部位:尺骨頭・手関節尺骨側
疑い:TFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)

👉Ulnocarpal stress test(手関節尺屈+圧迫+回旋)

※痛みに注意!まずは軽い尺屈から確認

✅手【橈側】が痺れるならこれ

部位:母・示・中・環指(橈側1/2)
疑い:手根管症候群(正中神経低位麻痺)

👉Phalen’s test(両手背を合わせる・1分保持)

👉Perfect O test(母・示指で丸を作る)

👉Tinel’s sign(手根管をたたく)

✅手【尺側】が痺れるならこれ

部位:小指・環指(尺側1/2)
疑い:ギヨン管症候群(尺骨神経低位麻痺)

👉Froment’s sign(親指と人差し指で紙を挟む)

👉Tinel’s sign(ギヨン管部をたたく)

※ポイント!「手の甲側」まで痺れている場合は、肘部管症候群(肘での圧迫)を疑おう

Eichhoff test(ハイヒオッフテスト)

Eichhoff test(ハイヒオッフテスト)

✔「ド・ケルバン(狭窄性腱鞘炎)を疑う際、最初に行うスクリーニングテストだよ」

目的:短母指伸筋腱長母指外転筋を伸張し、炎症部位の疼痛を誘発します。
自動運動


①母指を他の指で包み込み
②自動尺屈

【陽性】:橈骨茎状突起部の痛み

Finkelstein test(フィンケルシュタインテスト)

Finkelstein test(フィンケルシュタインテスト)

✔「Eichhoff test(ハイヒオッフテスト)より、短母指伸筋を狙って伸張させる評価だよ」

目的:短母指伸筋腱長母指外転筋を伸張し、炎症部位の疼痛を誘発します。
他動運動


①手関節を中間位で固定する
②母指を屈曲する

【陽性】:橈骨茎状突起部の痛み

※痛みが強く出ます。優しく行いましょう。

Ulnocarpal stress test(尺骨頭ストレステスト)

Ulnocarpal stress test(尺骨頭ストレステスト)

✔「手首の【尺側】をギューッと圧迫しながら動かして、奥にあるクッショ(TFCC)が痛んでいないかチェックするテストだよ」

目的:手首を小指側に倒して圧迫を加えることで、TFCC(三角線維軟骨複合体)やその周りの骨同士を「わざと」ぶつけ、痛みが再現されるかを見ます。

①手関節尺屈する
②圧迫(軸圧) を加える
③圧迫した状態のまま回内·回外する

【陽性】:遠位橈尺関節TFCC周囲疼痛

※「ただ手首をひねるんじゃなくて、しっかり圧迫をキープするのがコツ

Palen’s test(ファレンテスト)

Palen’s test(ファレンテスト)

✔「手根管の中で正中神経を『わざと圧迫』して、症状がでるか確認するよ」

目的:手関節最大掌屈することで手根管(トンネル)の内圧を高め、正中神経への圧迫を再現。


①両方の手背を合わせる
②1分間保持

【陽性】:母・示・中・環指(橈側1/2)痺れ・痛み

※1分間待たずにしびれが出る場合は、可能性を示唆します。被験者の負担を考慮してください。

Perfect O test(パーフェクトOテスト)

Perfect O test(パーフェクトOテスト)

✔「指先できれいな『O』が作れるかな?筋肉がちゃんと働いているかを見てみよう」

目的:正中神経がちゃんと命令を出して、親指の第一関節を曲げられるかをチェックします。

①親指と人差し指の先を合わせて〇を作る

【陽性】:母指の第一関節が曲がらず、指の腹同士がくっついて「涙のしずく」

Tinel’s sign(ティネル徴候)【正中神経】

Tinel’s sign(ティネル徴候)【正中神経】

✔「神経の通り道を叩いて、響くかどうかをチェックするテストだよ」

目的:傷ついた神経や圧迫されている場所を直接叩いて、指先に電気が走るような刺激が出るかを確認します。

①手首の真ん中(手根管の入り口)を叩く

【陽性】:正中神経エリア【母・示・中・環指(橈側1/2)】のしびれや痛み

Froment’s sign(フローマン徴候)

Froment’s sign(フローマン徴候)

✔「紙一枚を用意して、親指でグッと挟めるかチェックしよう」

目的:尺骨神経麻痺があると、母指内転筋が働きません。代償動作が出るか確認します。

①親指と人差し指で紙を挟んでもらう
②紙を引っ張る

【陽性】:母指第一関節屈曲

親指がまっすぐ伸ばしたまま挟めるのが正常!第一関節が曲がるのは、正中神経(長母指屈筋)代償

Tinel’s sign(ティネル徴候)【尺骨神経】

Tinel’s sign(ティネル徴候)【尺骨神経】

✔「神経の通り道を叩いて、響くかどうかをチェックするテストだよ」

目的:傷ついた神経や圧迫されている場所を直接叩いて、指先に電気が走るような刺激が出るかを確認します。

①ギヨン管付近を叩く

【陽性】:尺骨神経エリア【小指・環指(尺側1/2)】のしびれや痛み

尺骨神経圧迫されやすい部位は、主に、肘(肘部管)と手首(ギヨン管)

・肘(肘部管)で圧迫【手背+手掌】しびれ
・ギヨン管【手掌だけ】しびれ

評価を「ただの検査」で終わらせないために

手関節の評価は、痛みの部位だけでなく「筋肉・関節・神経」のどれが原因かを考えることが大切です。

「評価のやり方はわかったけど、その先の病態までしっかり理解してアプローチしたい!」という方向けに、私が本当に助けられたおすすめの書籍を紹介します。

家でじっくり「理解」たい人

評価という原点に立ち返らせてくれる、私のバイブルです。手技を使う前に必要な知識があります。治療中、自分の手を迷いなく動かせているか。迷いがあるなら、是非おすすめしたい。

職場でパッと「確認」したい人

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